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商船三井
FY26.3 SOTP バリュエーション / セグメント利益 × PER法(税後調整対応)
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基本情報
SOTPモデルについて: 商船三井は ドライバルク、エネルギー、コンテナ船(ONE)、自動車輸送・港湾・ロジスティクス、 ウェルビーイングライフ(不動産・フェリー等)、関連事業 の6セグメントを持つ総合海運企業です。 本モデルは各セグメントの経常利益に実効税率を適用して税後利益に変換し、 PER倍率を乗じて理論株価を算出します。
海運業はPBR1倍割れが常態化しやすいセクターです。SOTP理論株価に加え、BPS(1株純資産)との比較が重要です。 コンテナ市況(CCFI)・BDI・タンカー運賃の変動により業績は大きく振れます。
PER法の注意:本モデルでは経常利益×(1−実効税率)で税後利益を推計し、PERを適用します。 経常利益は支払利息控除後のため、ネット有利子負債の二重控除は行いません。
現在株価(円)
発行済株式数(百万株)※自己株控除後
年間配当金(円/株)※予想
自己資本(百万円)※BPS算出用
実効税率(%)※経常利益→税後利益変換
FY26.3予想: 経常180,000→純利200,000で税率≒0%(特別利益影響)。通常期は25〜30%が目安
少数株主持分(百万円)※控除対象
Q3時点: 純資産2,735,911 − 自己資本2,703,094 = 32,817百万円
計算手法(税後調整PER法): 各セグメント「経常利益 ×(1 − 実効税率)× PER」= 株主価値を算出。 実効税率0%なら従来モデルと同一結果になります。 FY26.3は特別利益(船舶売却益等)により純利益>経常利益のため、税率0%がベースケース。 通常期の評価には25〜30%を入力してください。
少数株主持分(非支配株主持分)は理論時価総額から控除されます(ダイビル等の上場子会社分)。
発行済株式数は FY26.3 Q3時点のEPS(524.36円)と純利益(180,511百万円)から逆算した 約344百万株(自己株控除後)を初期値としています。
セグメント別評価
利益ベース選択
会社通期予想ベース:FY26.3通期業績予想に基づくセグメント利益配分。 会社はQ4の季節性・市況変動を織り込んでおり、年率換算より保守的な数値です。 通期予想 経常利益: 1,800億円 / 純利益: 2,000億円。
ドライバルク事業
ケープサイズ(鉄鉱石・石炭)、パナマックス等。BDI連動で市況変動大。 Q3セグ利益: 19億円(9ヶ月)→ 年率約25億円。電力炭事業をエネルギーから移管。
セグメント経常利益(億円)
PER 倍率(倍)
ミッドサイクル利益(億円)※参考
推奨PER: 5〜9倍(市況依存・高ボラティリティ)
エネルギー事業
タンカー(原油・石油製品・LPG・ケミカル)、オフショア(FPSO)、LNG・エタン船、ガスインフラ。 長期契約比率が高く安定。Q3セグ利益: 659億円(9ヶ月)→ 年率約879億円。 2025年後半のタンカー運賃急騰で上振れ中(ミッドサイクルとの乖離に注意)。
セグメント経常利益(億円)
PER 倍率(倍)
ミッドサイクル利益(億円)※参考
推奨PER: 10〜14倍(LNG長期契約で安定、タンカー市況上振れ中)
コンテナ船事業(ONE持分法)
OCEAN NETWORK EXPRESS (ONE) 持分法利益が主体。CCFI・SCFI等の運賃指数に連動。 新造コンテナ船の大量竣工で供給圧力が増加中。Q3セグ利益: 217億円(9ヶ月)→ 年率約290億円。
セグメント経常利益(億円)
PER 倍率(倍)
ミッドサイクル利益(億円)※参考
推奨PER: 3〜7倍(極めて高いボラティリティ、ピークアウトリスク考慮)
自動車輸送・港湾・ロジスティクス事業
自動車船(PCC)、港湾ターミナル、ロジスティクス、タンクターミナル。 グローバル完成車需要に連動。Q3セグ利益: 588億円(9ヶ月)→ 年率約783億円。 LBC Tank Terminals取得によるのれん増加(約2,035億円)あり。
セグメント経常利益(億円)
PER 倍率(倍)
ミッドサイクル利益(億円)※参考
推奨PER: 8〜12倍(自動車船は堅調、港湾・ロジは安定成長)
ウェルビーイングライフ事業
不動産(ダイビル)、フェリー・内航RORO船、クルーズ事業。 不動産は安定収益源。フェリーは新造LNG燃料船投入中。クルーズは立上げ期。 Q3セグ利益: 不動産61億円 + フェリー等△52億円 = 合計約9億円(9ヶ月)→ 年率約12億円。
セグメント経常利益(億円)
PER 倍率(倍)
ミッドサイクル利益(億円)※参考
推奨PER: 10〜15倍(不動産安定+クルーズ成長期待)
関連事業・その他
曳船、商社、船舶管理、貸船業、金融業等。 Q3セグ利益: 関連26億円 + その他31億円 = 合計約57億円(9ヶ月)→ 年率約75億円。
セグメント経常利益(億円)
PER 倍率(倍)
ミッドサイクル利益(億円)※参考
推奨PER: 5〜9倍(複合・補助事業)
追加調整
全社調整額のPER適用について: 全社調整額にはセグメント間消去・本社費配賦差異等が含まれます。 これらは事業収益と異なる性質のため、デフォルトではPER 1倍(=そのまま加減算)を推奨します。 PERを適用する場合は倍率を変更してください。
少数株主持分はダイビル等の上場子会社における非支配株主の取り分であり、理論時価総額から控除します。
全社調整額(億円)※経常利益ベース
通期予想ベースで推計。セグ間消去・調整含む
全社調整額に適用するPER(倍)
推奨: 1倍(パススルー)。セグ加重平均PERを適用する場合は変更
追加BS調整(億円)※任意:余剰現金加算、含み損益等
例: 余剰現金+500、船舶含み益+1000 等
のれん控除(億円)※マイナスで入力
FY26.3 Q3末のれん:2,317億円(LBC等)
持分法投資簿価プレミアム(億円)※任意加算
ONE等の持分法投資の時価評価差分(任意)
少数株主持分控除(億円)※自動算出
基本情報の少数株主持分から自動換算(百万円→億円)
判定結果
SOTP理論株価(Target Price)
対現在株価 upside
理論時価総額
セグメント 税後利益 × PER 株主価値(億円) 構成比
セグメント株主価値合計(Sum of Parts)
全社調整額(PER適用後)
追加BS調整
のれん控除
持分法投資プレミアム
少数株主持分控除
理論時価総額(親会社株主帰属 Equity Value)
加重平均PER(SOTP合成)
現在株価ベース 実績PER
実績PBR(自己資本ベース)
配当利回り(Dividend Yield)
ミッドサイクル収益 比較
現在の入力値とミッドサイクル(中期平均)利益での理論株価を比較します。 海運はシクリカル産業であり、現在の利益がサイクルのどの位置にあるかの把握が重要です。
セグメント 現在利益(億円) Mid-cycle利益(億円) 乖離率
現在利益ベース理論株価
ミッドサイクル利益ベース理論株価
サイクル位置の示唆
コンテナ船(ONE) 二次元感応度分析
コンテナ船セグメントの利益水準PER倍率の両方を変動させた理論株価マトリクス。 コンテナ市況は海運3社の株価を最も大きく左右するドライバーです。
エネルギー事業 二次元感応度分析
エネルギー事業の利益水準PER倍率の両方を変動させた理論株価マトリクス。 MOLの収益の中核セグメントであり、長期契約の安定性が評価のポイントです。